ピオフィオーレの晩鐘-1926- ALTERNATIVA 感想
ALTERNATIVAは本編大団円エンド後の世界。
そこから各キャラクターとのシナリオに分岐、なんと大団円エンド後の大団円エンドも堪能できる。
もはや誰とも結ばれないのであればそれは実質BADエンドなのでは?(笑)
友達以上恋人未満の雰囲気で物語が続き、各キャラとのラストを迎える。
カップルにはなってないというところがミソ。もどかしいが甘酸っぱくて良い。
ダンテルート
ファルツォーネはリリィをとても大切にしてくれるところが大好きだ。
ダンテ、ニコラ、レオでリリィのドレス選びするシーンはもはや乙女ゲーム的にはベッタベタな展開ではあるが、うらやましい限り。お姫様気分である。
ダンテの安定さはもはや神レベルである。
「ダンテにならリリィを任せられる」ともはや親目線で見ていた。
ダンリリフォーエバー。
リリィがダンテから拳銃の使い方を教わっていたから、いつ撃つのかな? まさかファントムを始末するのはリリィ? とワクワクしていたのだがそんなことはなかった。
徹底的にリリィを非戦闘員として描いていて一貫しているな、と思った。
ダンテについて少し気になったこと。
1926のダンテtrueエンドでは「俺はブルローネでマフィアを続ける!」とかなり強い意志を持っていた。マフィアが斜陽になり、今後衰退することがわかっていてもだ。
それは若干唐突に感じたのだけれど、ダンテの決意に滅びの美学めいたものを感じて普通に感動した。
けど、ALTERNATIVAのダンテに関しては、ブルローネに然したるこだわりはないようだった。
セバスティアーノ・ガリエの事件を解決し教国から3年間の猶予を与えられた際に、このブルローネに今後も留まるかは状況次第というニュアンスで語ったのである。
この違いはリリィの存在が大きいのだろう。
1926のダンテtrueエンドの彼はリリィと結ばれたこの地でともに生きて、ともに死にたいと思ったのだろうか。だからマフィアとしての自負が生まれた。だとしたらロマンティックだね。
ラストのダンスしてるスチルが美麗で感動。
ダンテのデコ出しも善き哉。
両片思いは乙女の夢。
ニコラルート
ラストで独占力全開ニコラが拝めます。
正直リリィのこと気になるタイミング急すぎないと思ったのだがまあよし。
小娘(失礼)相手にすっかりほだされているアラサー男にニヨニヨしながら幕。
ニコラって本編のBADでも思ったけど独占欲強いキャラだよね。
ダンテもその傾向が強いんだけど、ファルツォーネの男どもが独占欲強いのは遺伝なんだろうか。
それにしてもニコラ、イタリア男の見本のようにめちゃくちゃリリィを褒めてくる。
見てるこっちが恥ずかしい。
ギルも結構この傾向強いがニコラは見るからにチャラお兄さんって風貌なのもあり少し照れくさい。
カポレットの戦い、か。
ガチのヤバい戦いに参加していたのね、ニコラ。
己の無知が露呈し恥ずかしい限りなのだが、こういった歴史にはとんと疎くて。
シナリオライターの方は調べられて書いたんだなと、とても感心しながらプレイしていた。
ニコラルートに限らず、当時の時代考証や歌劇や文学を絡めたシナリオが勉強になるな、と。
私の好きなミュージカルなんかもそうだが、歴史の授業ってすごく重要だっただなと大人になると気づかされますね。
家令のバルトロ(ジュリアの夫)に言われ思い出したのだが、本編より1年経過しているからニコラも29歳になっているのだ。マジで割といい年で草。
そりゃ脂っこい料理は苦手にもなりますわ。
楊ルート
心なしか本編の時より楊が優しい気がした。
なぜ? 普段のお前ならすぐに「飽きた」、とか何とか言ってひどいことしてくるじゃん!
少し毒気が抜けてマイルドになった。どうした楊(笑)
楊が全然やべーことして来ないから周りの人間が一方的に誹謗中傷してるみたいになっていた。
そして、選択肢で滞在先に老鼠を選ぶとみんなから心配されるところツボった。
ギルに具合でも悪いんじゃ……と心配されれたり、ダンテは脅されてるのか!? と発言したり。
楊はすこぶる信用がない。登場人物全員から信頼されてない感。
私も楊はキャラとしては好きだがまったく信用できん(笑)
最後の壁ドンはずるいなあ~。あざとい奴やで。
オルロックルート
オルロックの部屋、まるでゲームの無課金の部屋のようだよね。
リコリスの飴って確かタイヤみたいな味なんだっけ?
そりゃまずいよな~さすがのオルロックもダメだったか。
オルロックは食べ物に関して、『腐ってなければなんでも食べる』みたいな印象がある(オイ)
やはり一番のポイントは膝枕。
過去、誰かにこうしてもらって癒されたことがあったのか、それともこうして膝枕されたいという願望があったのだろうか。と思っていたら遠い母の記憶だったのか。悲しくなるね……。
オルロックには幸せになってほしいという感情が強い。
ギルバートルート
大団円エンドからの続きなのでギルとは仲良しのリリィ。
ギルは本当に伊達男だ。そして情に篤い。
ロベルトの過去の歪んだ正義感が語られるシーン。
ロベルトって己の正義感を振りかざして暴力事件とか起こしてたの!?
お前わりと糞だな!?
ニコラルートでのロベルトは最低な人間だったけど、ここまで歪んでいたとは。
ギルのおかげでその考えが変わっていったというのがうれしい。
ギルの清濁併せ呑む気質に触れて良い方向に転化したんだろう。
ここまでプレイして、セバスティアーノがあまりにキチガイじみていて段々食傷気味になってきた。
特に家族に勝手に入り込んで、というところ。
本当にこういう犯罪が起こったら、なんて思うと空恐ろしい。
大団円エンド
ほとんどストーリーは変わらないがリリィが単身でセバスティアーノの館に行くという展開に。
期待していた銃撃戦! とはならなかった。残念。
そうなる前に5人の攻略キャラたちがやってきてリリィを助けてくれた。
その時の画面がアイドルグループの立ち絵みたいで面白くてスクリーンショットしてしまった。
リリィのためにみんなで助けに来てくれたのはうれしいけど、リリィに戦ってほしかった願望がある。
しないだろな~。制作陣から絶対ヒロインを戦わせねぇ! という気概を感じる。
すべてが解決した後、大晦日にみんなが集まってわちゃわちゃするシーン見てやっぱり人が死なないストーリーって素晴らしい! って実感した。(セバスティアーノは人のうちに入ってないんかい!?
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